第18回:家庭でもできる「魅せる人狼」。


◆「魅せる人狼」とは。
◆家庭でもできる「魅せる人狼」。
◆「魅せる人狼」を取り入れるにあたって気を付けたいこと。

みなさんこんにちは。クリスマス時期だけケンタッキーを食べる男、おおのです。

さて、今回のテーマは「魅せる人狼」です。いよいよ来るところまで来たな、という感じです。なぜなら「魅せる人狼」は僕がスローガンにしている「次の人狼会に呼んでもらえるプレイ」に、大きく影響を与えてくれたずっと追い続けている憧れのスタイルだからです。ぜひこのブログを読んで、年末年始の人狼会などで取り入れていただければと思います。

◆「魅せる人狼」とは。

ご存知の方も多いと思いますが、「魅せる人狼」は2012年から公演が始まった「人狼 ザ・ライブプレイングシアター」(以下:TLPT)の広まりとともに確立されてきた言葉で、舞台上で様々な設定のキャストが役を演じながら世界観の中に取り込まれた人狼ゲームを観客の前で行う「魅せる」人狼ゲームのプレイスタイルのことを指すものであります。

(参考:「人狼 ザ・ライブプレイングシアター」公式サイト)

http://7th-castle.com/jinrou/

僕も「アルティメット人狼」などのイベントを通じて、TLPTのキャストの方と一緒に人狼ゲームをプレイさせていただく機会があるのですが、舞台の上でも練習会でも彼らのサービス精神というかホスピタリティにはいつも感心させられます。彼らと触れ合うことで感じることができた「魅せる人狼」について今回は書いてみたいと思います。

◆家庭でもできる「魅せる人狼」。

TLPTの「魅せる人狼」は舞台演出・音響・照明・脚本にキャストの個性と演技などの要素が絶妙に合わさってできるもので、素人が真似をできるものではありません。なので、今回ご紹介したいのはプロの味を家のフライパンで再現するような、家庭用「魅せる人狼」のテクニックです。また、舞台としての「魅せる人狼」は僕も語るのは不可能なので、個人として「魅せる人狼プレイヤー」になるための基本的なことを書いてみたいと思います。

それでは人狼ゲームにおける「魅せる」っていったい何?という話ですが、何か特別変なことをするわけではありません。それは「人狼会を盛り上げるためのホスピタリティ」を持ってプレイをするということです。そしてそれを全員ができるとチームとして人狼ゲームを面白くしようという空気感が生まれます。普通の人狼会では観客はいませんが、GMが観客だと思ってぜひ意識してみましょう。ではそのホスピタリティがあるプレイは普通の人狼ゲームのプレイとは何が違うのでしょうか。いくつか挙げてみたいと思います。

◆「魅せる人狼」を取り入れるにあたって気を付けたいこと。

①人の話をしっかり聞く。

魅せるプレイというと、何か面白いことを言ったりパフォーマンス的なことを求められると思われがちですが、実は他の人の話を聞く方が大事です。一人だけ推理を一方的に話しても、周りから情報が取れません。また、推理に集中してしまい、他人の話を聞いていないのも問題です。できるだけたくさんの人に話を振って、聞いた上で自分の推理も言うように心がけましょう。話を真剣に聞いてもらえるとそれだけで好感度も上がりますし、クロストークになって周りで聞いている人が誰の話を聞いてよいかわからなくなることもなくなるでしょう。

②参加しているプレイヤースキルを見極める。

これは何も初心者が多ければ手を抜けということではありません。初心者が多ければ、なるべく専門用語を使わない、情報の整理を丁寧にするなど、初心者もゲームに参加しやすいよう誘導することです。そうすることで初心者を味方につけるとゲームにも勝ちやすくなります。また、上級者が多いと見たら、定跡から外れた少しトリッキーな作戦やプレイをすることも立派なホスピタリティと言えます。

③初参加の人がいたら立てる。

誰でも今まで参加したことがない人狼会に初めて行くときは緊張しますよね。そのため初参加の人はゲームでいきなり個性を発揮することは難しいです。「アルティメット人狼」でも初参加の人の初ゲームでは必ず最初に話を振ったり、その人が提案する作戦を採用するようにしています。初参加の方がいたら、ぜひその人に話をこまめに振ったり、推理を聞いてそこに意見を加えたり、反論すると良いでしょう。

④ミスリードは盛大に。

複数COしている役職者の誰を信用するか間違えたり、自分が「村人」だと強く信じていた人が「人狼」だったりとミスリードしてしまうことがあると思います。それで負けが続くと落ち込むものですが、だからと言って、誰も信用できない状態が続いたり、レアケース(ありえるけどめったにない状況)ばかり心配して曖昧な推理しかできないと周りもあなたについていこうとは思わないでしょう。役職者の真の決め打ちを早めにしてしまうと間違えていきなり負けてしまうこともありますが、どこかのタイミングで誰かを強く信用しないとゲームには勝てないですから、投票時に迷うことがないように議論中に投票先は決めることを心がけましょう。また、勘違いは大きいほど、周りから見ていても楽しいので、勘違いを恐れず強い意見を出しましょう。

⑤最終日の決定票は大チャンス。

戦いがもつれて最終日になり、最後に残った自分以外の2人のどちらかが人狼。残りの2人が投票し合って、最後の投票が自分。この投票を外したら負けが決定……そんな状況が人狼ゲームでは必ず誰しも訪れると思います。しかし、自分が勝負の行方を決する票を持ちたくないがために、自ら1票目に投票してしまったりしてませんか?それは大変もったいないです。そう、今や国際語となった「MOTTAINAI」です。

最終日の「村人」の最終票は人狼ゲームの最大の見どころのひとつです。あなたの1票でそれまでのゲームの勝敗が決まるのですが、周りで見ている「村人」陣営も「人狼」陣営も、そしてGMさえも(そしてあなたも)このゲームの結末を知りません。もし観客がいれば観客も固唾をのんで見守る場面で、もしそのゲームを配信していれば最大のコメント数の稼ぎどころです。そういう場面の主役はそう、最終票を持ったあなたなのです!こんなシチュエーションはなかなかありませんので最大限楽しむようにしましょう。そう、もし投票先がなんとなく決まっていたとしても、これまでのゲームを振り返り、できるだけ悩んでもったいぶって投票しましょう。勝てばヒーロー、負ければ戦犯、ですが、間違いないのはその瞬間あなたがゲームという舞台を支配する主役で「魅せる」最大のチャンスだということです。

⑥負けても魅せる。

人狼ゲームは一人で勝つことも負けることもできません。ですから負けてもあなた一人のせいではありません、ですが、どうせ負けるのなら、いい印象で終わりたいものです。いい負けっぷりは時として勝者よりも美しく見えることもあります。悔しい負け方をした際は派手に悔しがる、本当に残念な可哀そうな顔をするのも立派な「魅せる人狼」だと思います。負けた時に見苦しい言い訳など聞くと周りガッカリするので気を付けましょう。

⑦最後の決め手はあなたの個性。

今まで書いてきたのはいわゆるマナーの範疇の話が多かったと思いますが、これ以降はあなた自身がどういう方向のプレイヤーになりたいか?ということによって変わってきます。クールな推理がセールスポイントなのか、それとも全員に優しくできるのがセールスポイントなのか、自分が目指すスタイル(できれば他人とかぶらないのが理想)を探してみましょう。そういった様々なキャラクターが13人集まって、まとまったり、カオスになったりするゲームが面白い展開を生みます。

以上、以前書いたようなマナー的なお話が多くなって大変恐縮ですが、こういったマナーが実は「魅せる人狼」のベースとなっています。「魅せる人狼」にはまず「見ていて違和感のない人狼」を実現しないといけないのですね。このベースをプレイヤー全員が持ち、この人狼会を面白くしたい!という気持ちが重なった時にチームワークが生まれ、周りの誰が見ていても面白い神がかったゲームとなります(たまに)。このベースに皆さんの個性を付け足してぜひ楽しい「魅せる人狼」を実現してください。

本日のまとめ
・「魅せるプレイヤー」になるにはまずマナー。
・初心者や初参加の人は立てましょう。
・最終日の決定票が回ってきたらチャンスと思え。

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